2012年7月7日土曜日

エネルギー・環境の選択肢に関する国民的議論

くそまじめな話をしよう。


国家戦略室がひっそりとパブリックコメントを募集しています。
ここに送ったパブリックコメントを記録しておきます。
どー考えても大飯原発再稼働のあの意思決定のプロセスはおかしい。
国民的議論をするらしいので、電力会社の組織票に負けないようにみなさまも是非。

「現在、政府は、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、エネルギー・環境戦略の見直しを行っています。
6月29日に、政府の「エネルギー・環境会議」(議長:古川国家戦略担当大臣)は、2030年のエネルギー・環境に関する3つの選択肢(原発依存度を基準に、①ゼロシナリオ、②15シナリオ、③20~25シナリオ)を取りまとめました。
今後、3つの選択肢に関する国民的議論を礎として、8月にエネルギー・環境の大きな方向を定める革新的エネルギー・環境戦略を決定し、政府として責任ある選択を行います。
つきましては、平成24年7月2日から7月31日までの間、「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する御意見を募集いたします。」


エネルギー環境会議(国家戦略室HP)


↓これが議論する選択肢

↓パブリックコメント入力はこちら




(以下、意見です。)

東京電力福島第一原子力発電所の事故以来、大多数の国民は原発に不信感をもっている。それでもなお、民意を無視し民主主義的な手続きを経ずに、原子力政策を無理やり推し進めようとする政府に底知れぬ怒りと失望感をもっている。

原発依存をゼロにするのは前提として、それを達成するための政策を考えるのが政府としての筋である。今回のこのシナリオに人々の節電意識の変化や人口減や技術革新がどれほど考慮されているのかが見えない。

環境教育の普及により若年層の環境意識はかなり高まっているのは間違いない。エネルギーを湯水のごとく使っていた団塊の世代が日本社会から去った時、若者世代の価値観が全く異なる日本社会が生まれると感じている。エコロジーという行動が流行している現代をみれば将来の姿が垣間見られる。

また、人口が減ることは確実であり、日本からの輸出が増えない限り、日本全体として必要とされるエネルギーは減っていくのも確実である。電気を大量に消費する産業も円高要因での海外移転が相次いでおり、今以上に電気を作り続ける必要性が感じられない。

さらには、超電導ケーブルによる送電ロスの低減や発電システム自体の技術革新も考慮に入れる必要があると考える。日本が力を入れるべきところはこの分野であり、日本全体として投資することで新たな雇用・経済効果も期待できる。

政策次第で原発依存ゼロやさらには、エネルギー輸入依存度の低下も可能と考える。各家庭に太陽熱温水器を普及させれば家庭由来のエネルギー消費を約3割削減できる。先の全く見えない高速増殖炉開発と比較してもこれにはさほど費用がかからないと予測される。

 今回のこのエネルギーに関する議論は、今さえ乗り越えればいい年寄りの意見を採用すべきでない。これからを担う若年層の意見に耳を傾けるべきである。世論調査を行うにしても絶対数が少ない若年層に配慮すべきである。将来生きているはずもなく現状維持しか考えていない高齢者は、エネルギー政策に関して意見を持つ資格はない。

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